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三日月プロポーズ














「みーなみー!かーえろー!」
「お、おう!」











部活も終了の時刻になって、俺はネットやらテニスボールやらを片づけ始めていた。すると、緑色のフェンスのところからが大声で叫んだ。つまさきで立って、背伸びをしながら大きく手を振っていた。は結構前から日陰のところで待っていて、退屈だったのか大きなのびとあくびをしていた。俺は急に名前を呼ばれたもんだから驚いてどもってしまった。(あー情けないな)









「南ってばラブラブだねー(どもってやがんのー!)(ぷぷ!)」
「う、うっせーよ千石!(片づけしろよ!)」










千石が俺の傍に来て、耳元でそんなことを言ってきた。なんだか恥ずかしかったのと、茶化されたのがむかついたのとで変にでかい声をだしてしまった。(裏返った・・・!)(だせー)ばっと、肩にのっていた千石の腕を勢いよく払いのけた。千石はにやにやと笑っていた。片づけしろよ!と俺が言ったら、はいはーい、と間延びした声で返事をして反対側のコートのほうへ行った。目で追ってみたら、千石は片づけをするわけでもなく亜久津にちょっかいだしにいっただけだった。俺は深くため息をついた。・・・・・あ、やべ。今のに見られてなけりゃいいんだけど・・・・。









ちらりと、様子を伺うようにしてフェンスの方を見るとは少し首を傾げて不思議そうに俺を見た。でも目元は笑っていた。にこにこと満面の笑みになってこちらにまだ、大きく手を振っているがめちゃくちゃ可愛く見えた。(恥ずかしいし)軽く右手をあげて、に向けてひらひらと手をふった。嬉しそうには笑った。俺はめちゃくちゃ恥ずかしくて、照れくさかった。のいるのと反対側のフェンスのところで千石と亜久津がにやにや笑ってた(・・・・!)



























「わり、待たせた」
「ううん、大丈夫―。帰ろ!」
「おう」






夕日がまぶしいなか、俺たちは帰路についた。とか青春っぽいこと言いたいところだけど、すでに辺りは真っ暗だった。一応急いで着替えはしたものの、をかなり待たせたことにかわりはなかった。それでもはにこにこ笑っていた。なんかいいことでもあったのか?








「なにー?」
「何かいいことでもあったのか?」
「えー、なんで?」
「え、いや、なんか今日機嫌いいなーと思って」
「それじゃ私いつも機嫌悪いみたいじゃんー!ま!人聞き悪いわねけんちゃんったら!」
「あー、悪りーわりー(なはは)」






なはは、と情けなく笑う俺とにしし、といたずらっこのように楽しそうに笑う。三日月が俺たちの行く手を薄明かりで照らしていた。歩道の脇に植えてある木の葉がゆるく揺れて影をつくっていた。








「ねぇ、南―」
「ん?」
「私さー来年の夏には16歳なんだよねー」
「うん、そうだな(そういえば誕生日夏だったな。こいつ)」
「そうしたら私もうお嫁さんになれるんだよねー。南の」
「うん、そうだな・・・・・え・・!(な、何言い出してんのこいつ!)」







にしし、とまたはいたずらっこな笑顔を浮かべた。月明かりに照らされた彼女の笑顔は息を飲むくらい綺麗だった。俺は肩に引っかけたテニスバッグがずり落ちそうになるのを慌てて止めた。







「南が18歳になったら私のことお嫁さんにしてくれる?」
「・・・・・・・・・・・あ、うん」






嬉しそうに聞いてくるが可愛かったから俺は、迷わずイエスと返事をした。コロッケうまく作れるようになるからね!とは言った。








「南―」






また間延びした声でが俺を呼んだ。ん?と俺は短く返事をした。






「手、繋いでいー?」
「・・・・ん」
「やった!」






嬉しそうには俺の骨張った手を取って握った。の手は小さくてやわらかかった。女の子の手だった。(当たり前か)少し歩いてからはふと立ち止まって言った。

やっぱし、ちゅーがいい。

そう言ってはめいっぱい背伸びした。俺の首を捕まえて引き寄せた。軽く触れるだけのキスだった。(すっげ照れる)その日俺は三日月の下でプロポーズを受けて、誓いのキスまでしてしまいました。うわー恥ずかしい。千石に言ったら全校に言いふらされそうなので自慢するのは控えようと思った。































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アンケートのお礼です。南くん、あんまし好きじゃない方すいません!南くん好きなんです。(てへ★)
ありがとうございました! 
ROBOT HERO/空